それは払わないのか、払えないのか。
『フリーライド』という言葉を聞いたことがありますか?
今回はフリーライドの意味や給食費問題についてまとめていきます。
フリーライドとは

free ride
直訳すると“タダ乗り”です。
他人の信頼や実績に便乗して利益を得ることを指します。
たとえば、有名ブランドそっくりの名前やロゴを使うとか。
そのほかの意味として、利益は受け取るがそのための費用を出さないことがあります。
- バスや電車を使うとお金がかかるので友達の車に載せてもらう
- 絵が上手な友達にイラストをタダで描いてもらう
- ハンドメイドが得意な人に安く手作りマスクを作ってもらう
- ゲームは高いから友達の家でやらせてもらう
つまり“タダ乗り”です。
もっとわかりやすく言うなら図々しいケチです。
給食は食べるが給食費を払わないというのもこの“フリーライド”にあたります。
給食費は払うべきか

義務教育のことだから無料だろう。
そのような声が聞こえてきそうですが、現在の日本では給食費は必要です。
憲法に定められている義務教育の無償化は、授業料と教科書の費用だけ。給食費は無償化の対象ではありません。
だからと言って給食費を払っていないA君には給食を食べさせないなんてことは学校ではできないのです。虐待になってしまいます。
それにつけ込んで給食費を払わなければタダで食べられると考える保護者がいるというわけ。
ふざけんなって話ですよ。
正直、そんな考えの親に育てられた子どもが今後健全な思考をできるかと言われると私は疑問を感じてしまいます。
給食をつくるにはたくさんの人が関わっています。
メニューを考える人、調理をする人、運ぶ人、野菜を作る人、、、
その人たちへの感謝のお金と思ってください。
とてもとても少ない経費で栄養のある給食を作っているのです。その労力に感謝したいものですね。
実際、私たち親は給食に助けられることも多いはず。月々5,000円程度で子どもたちに昼ごはんを提供してくれるのです。サブスクです。
ありがたいですよね。
【サブスク】
サブスクリプション。定額制のこと。一定料金を支払うことでサービスを利用できる。
貧困の問題と給食費
意図的に払わないのであれば、それは上記で示したように“フリーライド”であると言えるでしょう。
しかし現実には支払えない家庭も存在します。
給食費は年間で約6万円が必要になります。
払いたくても払えない。
それほど切羽詰まった状態の家庭があるのです。
さまざまな家庭環境、労働環境があります。
家で満足に食べられず、1日の栄養のほとんどを給食でまかなっている子ども。成長期に栄養不足では心配です。
給食が命綱になってる子は確実にいるわけで。しかもその子たちはオンライン授業に参加できない可能性が高く、親との時間が増えると虐待につながりやすくなる。大阪に限らず休校にしてしまうとそういう面で苦む子がいるかも。でも感染症も防ぎたい。むずかしいね。 https://t.co/lvVL9i7jZb
— みりん (@tiemirin) April 22, 2021
格安または無料で食事を提供する子ども食堂を自治体などで設けている場合があります。
そのような支援を必要な人たちに周知していきたいものですね。
まとめ
便乗してタダで利益を得る、それがフリーライドです。
無銭飲食は犯罪です。それを学校の給食でやるのはやめましょう。子どもたちに説明がつきません。
しかしフリーライドの一言だけでは説明できない、そんな複雑な背景もあるのが現状です。
今後、給食費も無償化されるといいなと個人的には思っています。
給食が命綱となっている子どもたちに支援の手がのびますように。